平成29年 6月定例会(本会議)-06月20日個人質問

 

◆8番(花井慶太) 大阪維新の会議員団、3番目の質問をいたします。
まず、我が市におけるエネルギー利用及び創出状況についてと、省エネルギーに関してどのような観点から、どのような目標設定をしており、その実現の見通し及び課題はどのようなものかあわせてお尋ねします。
◎環境部長(河本圭司) 本市におけるエネルギー利用及び創出状況についてでございますが、平成29年3月に発行いたしました豊中市環境報告書においては、平成27年度のエネルギー消費総量は1,482万4,976ギガジュールとなっております。また、再生可能エネルギーの発電量につきましては、経済産業省資源エネルギー庁が公表しております、平成27年4月末の固定価格買取制度における太陽光発電設備の設備容量から推計いたしますと、5万3,775.8ギガジュールとなり、これは先ほどのエネルギー消費総量の約0.4パーセントに相当するものでございます。
次に、現在の豊中市地球温暖化防止地域計画における目標設定でございますが、市民1人当たり温室効果ガス排出量を平成2年度比で、平成32年度までに20パーセントの削減を、さらに平成62年度までに70パーセントの削減をそれぞれ目標に掲げております。達成の見通しにつきましては、平成26年度では6.3パーセント削減しており、市民、事業者の省エネルギー・節電に対する意識が定着し、継続的な取組みが行われているため、目標をほぼ達成できるものと考えております。
最後に、今後の課題といたしましては、現行計画策定以降、特に東日本大震災を契機といたしました電源構成の変化や新たな国の地球温暖化対策計画に基づく取組みの推進に加えまして、固定価格買取制度の導入による再生可能エネルギーの普及、水素エネルギーの活用などの技術的な進歩、さらには電力・ガスエネルギーの自由化といった社会状況への対応が今後の課題であると認識しております。
◆8番(花井慶太) 先日、開催されました豊中市環境審議会を傍聴させていただきましたが、その中で温室効果ガスの最も削減すべき部門は、民生家庭部門であったかと思います。先ほどのご答弁のように、市域におけるエネルギー利用と創出には大きな差があります。確かに、太陽光発電導入等も大事ですが、エネルギー利用量を大きく減らすことも必要であります。
そこで、その一環として住宅等建物の省エネルギー化を推進させることが大事だと考えますが、市の見解をお聞かせください。
◎環境部長(河本圭司) (仮称)第2次豊中市地球温暖化防止地域計画につきましては、豊中市環境審議会におきまして、太陽光発電の導入の推進、省エネルギー機器の買替えとあわせまして、住宅の断熱化など、省エネルギー性能の向上等についてご審議をいただいております。そのご議論を踏まえまして、今後の具体的な施策につきまして検討してまいります。
◆8番(花井慶太) これまでの市の施策でも、太陽光発電設備の設置補助など創エネルギーに対する市の取組みは積極的になされています。しかし、幾らエネルギーをつくったとしても、建物の断熱性能が低ければ、だだ漏れになってしまうので、建築物の断熱性能の強化も急ぐ必要があります。
豊中市地球温暖化防止地域計画改定版を見ますと、市の重点取組みは「暖房機器の適正利用」、「給湯機器の適正利用」、「太陽光発電」、「自動車の利用抑制」になっています。しかし、断熱工法の温室効果ガス削減量は、太陽光発電よりも多くなっていることを考えますと、市内建築物の断熱性能の向上を急ぐべきだと考えます。
さて、話は変わりますが、エネルギーマネジメントにおける省エネルギーの取組みについては、地球温暖化防止の観点からだけではなく、我が市の地域経済循環をよくするという観点からも重要だと考えます。地域経済循環図を念頭に、市の見解をお聞かせください。
◎政策企画部長(足立佐知子) 地域経済循環図は、地域経済の好循環を実現する上で改善すべきポイントを検討するために、地域経済の全体像と生産、分配、支出の各段階におけるお金の流入・流出を把握するためのツールでございます。
エネルギー自体が地域経済に及ぼす影響については、さまざまな要因やデータ取得の面で把握が困難でありますが、例えば一般家庭における省エネルギー行動を例にとった場合、環境意識の高まりにより、市内で省エネルギー製品が購入されれば、生産量が上がります。それにより分配が上がり、また、支出では光熱費が減少することで、その分の地域外への支出が抑えられることが想定されます。
このように、エネルギーに配慮することで生み出されたお金をいかに市内で消費していただくかが、地域経済の好循環を考える上でのポイントとなってくるものと考えます。
◆8番(花井慶太) 昨年9月定例会で、地域経済分析システム(RESAS)における地域経済循環図分析に関する質問をしました。その中で豊中市の場合、いわゆるベッドタウンとして住民が大阪市内等へ働きに出ることにより、市外からのお金の流入がありますが、民間消費における市外への流出が多いという課題があり、地域内消費を高めるための具体的施策について議論いたしました。
また、とよなか都市創造研究所の「豊中市の地域経済構造分析に関する調査研究」という冊子を拝見いたしましたが、やはり支出面における民間消費の地域外流出の大きさを取り上げておられます。
エネルギーという点に着目すれば、創出分以外は市域外から調達しているので、当然お金が域外に流出しています。この流出を適切なエネルギーマネジメントによって抑え、その分を域内消費に置き換えることができれば、地域経済循環によい影響を与えることになります。
このように、地域経済循環に好影響を与え得るエネルギーマネジメントを積極的に進めるべきですが、その際は先ほど述べたような住宅等建物の省エネルギー化、断熱工法の推進が重要だと考えております。
さて、住宅の省エネルギー化に関連して、住宅と健康についても少しお聞きします。経済産業省資源エネルギー庁は、高断熱、高性能設備と、それらを制御するシステムを組み合わせて、住宅の年間一次エネルギー消費量が正味でゼロとなる、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、いわゆるZEHに関する施策を進めており、ホームページなどでは断熱性能が優れている住宅は、室温による体への負担が小さくなるため、健康で快適に過ごすことができるとあります。
こうした健康に寄与する可能性のあるゼロ・エネルギー・ハウスの普及を進めていくべきと考えますが、市の見解をお尋ねします。
◎都市計画推進部長(菊池秀彦) ゼロ・エネルギー・ハウスについては、国が平成24年度よりネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業を実施しており、住宅の省エネルギー化に効果があると認識しております。
本市では現在、住宅の省エネルギー化を推進するための施策として、太陽光発電や燃料電池システムなどに対して、設置補助を実施しているところでございます。ご質問のゼロ・エネルギー・ハウスの普及推進については、国の施策の動向を注視してまいりたいと考えております。
◆8番(花井慶太) ご答弁にありますように、市もこれまで太陽光や燃料電池システムなどの設備設置補助はされており、一定の評価をいたします。ただ、ZEHで言えば断熱性能を高めなければ意味がないので、この部分に市としても積極的に関与していただきたいと思います。断熱性能の向上は、いわゆるヒートショックの予防など、市民の健康の増進にも資すると考えます。
さて、ZEHは今後の日本の住宅のあり方を変えていくものとして国が推進しようとするものですが、他方で現時点での建築物に関する省エネルギー関連施策としては、建築物のエネルギーの消費量の抑制を目的とした、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律や二酸化炭素の発生抑制を目的とした、都市の低炭素化の促進に関する法律がございますが、その内容についてお聞かせください。
◎都市計画推進部長(菊池秀彦) 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律は、2,000平方メートル以上の非住宅の建築物の新築等を行う場合には、外壁や窓の断熱化など、一定の省エネルギー基準に適合させることを義務付けております。また、300平方メートル以上の建築物の新築等を行う際には、建築物のエネルギー消費性能の確保のための構造や設備に関する計画の届出が必要となっております。
次に、都市の低炭素化の促進に関する法律ですが、定められた基準を超える高い省エネルギー性能を有する建築物については、税や容積率緩和などの優遇措置を受けられる低炭素建築物の認定を行うものでございます。
◆8番(花井慶太) ご答弁いただいたように、法規制では一定規模の新築等について省エネルギー規制が進展しています。他方で、一定規模未満の新築等や改修・リフォームについては規制が現段階では及びません。しかし、後述しますように、少なくとも市有施設の改修等には省エネルギーへの配慮が求められるべきだと考えます。
さて、住宅等建築物の省エネルギー化、断熱化には、高い技術力が求められます。市は産業振興の一環として、省エネルギー建築物の建設及び建築物の省エネルギー改修を産業として強化すべく、市内事業者の技術力向上支援を図るべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
◎都市活力部長(本荘泰司) 市内事業者の技術力向上支援方策といたしましては、(仮称)第2次地球温暖化防止地域計画が現在策定過程にあり、この計画での内容や位置付けにもよりますが、例えば市内事業者に対する中小企業人材育成支援補助に基づく研修支援や経営レポート、メールマガジン等による情報提供などがございます。
◆8番(花井慶太) 市としては、産業振興として特定の産業に絞って強化することは難しいというスタンスをとっておられると思います。しかし、地域経済循環をよくするためには、いわゆる基盤産業の育成が重要です。その意味でも、さまざまな側面支援をすべきです。なお、前述のとよなか都市創造研究所の冊子22ページでも、この工務店しかできない建築方法などが、地域の基盤産業たり得る旨の指摘をしています。
そして、ご答弁されたようなことに加えて、例えば今後の市有施設の再編の過程で、市有地を売却する際に、住宅地として売却することがある場合には、市内事業者に省エネルギー技術力を高める実践の場として活用していくようなことも検討していくべきだと考えております。
次に、市有施設におけるエネルギーマネジメントの考え方について教えてください。また。実際の具体例をあわせて教えてください。
◎資産活用部長(小野雄慈) 市有施設のエネルギーマネジメントの考え方については、本年3月に策定いたしました、豊中市公共施設等総合管理計画の基本方針に建築物の維持管理経費の削減を掲げており、施設の用途や規模、立地等の特性に応じて、利用者の利便性や施設管理の効率性に配慮しつつ、積極的な取組みを行うこととしております。
具体的には、建物施設の熱負荷の低減や省エネルギー設備機器の導入などが挙げられるものと考えております。昨年度、実施いたしました豊中市役所別館の内装改修工事の際には、室内の天井改修にあわせて、照明器具をLED照明に変更いたしました。電気使用量において前年と比較しますと、平成28年4月が5,720キロワットアワーであったものが、工事完成後の平成29年4月では4,478キロワットアワーとなり、約2割の削減となっています。
こうした結果を踏まえまして、今後、市有施設の改修工事を計画する際には、省エネルギー化に寄与する空調機や給湯器、LED照明などを導入することを考えております。
◆8番(花井慶太) 新築に関しましては、先ほどのような法規制がかかっており、一定の省エネルギー化が今後見込まれます。しかし、既存の市有施設については、そのような規制は現段階ではかかりません。ご答弁でおっしゃられた方針は、豊中市公共施設等総合管理計画に記載されていますが、建物施設の熱負荷の低減については、事例紹介の形で書かれているだけです。実際の改修設計の段階で建物施設の断熱化にしっかりと取り組んでいただきますようお願いいたします。
また、具体例として挙げていただいたLED照明に関しては、市としては一定方向性が定着しており、その点は評価できると思います。今後は、やはり断熱性能の向上が重要です。また、省エネルギー改修はイニシャルでのコスト増に働きますが、中・長期的には光熱費削減によるコスト削減につながるので、長期的な試算に基づく判断が必要となります。今後は、新公会計制度により、そのような試算や判断をしやすくなるのではないでしょうか。また、公表されている施設カルテでは、各施設の光熱費の推移が出ていますが、次のステップとしては、この情報を前提に、今後は施設の劣化診断のみならず、省エネルギー診断と省エネルギー改修も進めていただきたいと思います。
次に、千里中央地区におけるエネルギーマネジメントについてお尋ねいたします。
千里中央地区については、日本で初めての地域冷暖房システムが導入され、四十数年経過しております。これについては、豊中市地球温暖化防止地域計画でも、豊中市で展開する地球温暖化対策の事例として取り上げられております。これまでの評価と今後のまちづくりを踏まえた市の考える方向性について教えてください。
◎都市計画推進部長(菊池秀彦) 千里中央地区では、1970年当時、都市の公害の防止やまちの美観の保持、経済的な効率等をめざし、冷水や高温水を一括供給する地域冷暖房システムを導入し、まちづくりが進められました。これまで、24時間安定した供給が求められる金融機関のデータセンタービルやホテルをはじめ、商業施設などに冷暖房や温水を供給することで、地域の都市生活の向上などに先進的な役割を果たしてきたところでございます。
一方で、千里中央地区では現在、老朽化した施設の再整備が進んでおり、これらに伴うエネルギー供給に関するニーズも変化していることから、これらへの対応が求められるところでございます。
いずれにいたしましても、地域冷暖房システムの導入については、施設や設備の更新にあわせ、経済性・安定性などさまざまな観点から各事業者が検討し、判断されるものと認識しておりますが、引き続き、千里中央地区活性化協議会などを通じまして、環境への配慮や災害時の事業継続など、安全・安心の観点も踏まえた検討が進むよう働きかけてまいります。
◆8番(花井慶太) 導入当時、最新の技術であったとしても、何十年もたてば陳腐化することは避けられません。今日の技術革新のスピードから言えばなおさらです。需要者のニーズとの乖離が生じても仕方がない側面もあります。ただ、このままでいけば今後の千里中央地区のエネルギーマネジメントについては、基本的に需要者の意向に従うことになると思います。そうではなく、何らかの方向性を積極的に市として誘導すべきなのではないかということについて、今後、市の姿勢が問われる局面も出てくる可能性があると思います。あらかじめ地域エネルギーマネジメント技術の最新の動向等も踏まえつつ、研究をしていただくことを要望いたします。
次に、これまで豊中市のエネルギーマネジメントという観点から何点かお尋ねいたしましたが、折しも現在(仮称)第2次豊中市地球温暖化防止地域計画の策定に向け、豊中市環境審議会等で議論されています。そこで、2点ほどお尋ねしますが、まず、行政自身の省エネルギーに向けて取り組むべき事項については、部局間での調整を行い、実効性の確保をめざしておられると思います。しかし、調整の結果行うそれぞれの取組みは、結果としてあくまでできる範囲でということにならないでしょうか。このやり方を続けて、第3次豊中市地球温暖化対策実行計画で掲げる、平成32年度に温室効果ガスを平成12年度比で30パーセント削減するという目標が達成できるのでしょうか。現在まで行っている「調整の結果行う取組み」は、目標達成につながる積重ねとして、質・量ともに十分なのでしょうか。
2つ目として、本日これまで質問しました事項はエネルギーマネジメントに関することですが、必ずしも地球温暖化防止を目的とするものでないものもあります。地球温暖化防止よりも広い見地で、エネルギーマネジメントの考え方を市で整理して施策を実行していく必要があると思いますが、市の見解を教えてください。
◎環境部長(河本圭司) 2点のご質問にお答えいたします。
第3次豊中市地球温暖化対策実行計画の達成状況についてでございますが、平成27年度の温室効果ガス排出量は約5.1パーセントの削減となっており、達成に向けては非常に厳しい状況でございますが、引き続き目標達成に向け、努力してまいります。
次に、広い見地でのエネルギーマネジメントの施策展開についてでございますが、豊中市地球温暖化防止地域計画におきまして、喫緊の課題である温室効果ガスの削減に向け、市民向けの省エネルギー相談会や省エネルギー診断など、さまざまな取組みを進めており、その取組みを通じまして、ご質問の地域経済、健康、施設維持管理などにつきましても効果が期待できるものと考えております。
◆8番(花井慶太) 1つ目に関しましては、目標達成に向け、努力するということですが、目標達成のために何がどれだけ必要かがわからないところが大きな課題だと思います。次期の計画策定に当たって、この部分をもう少し詰める必要があるのではないかということだけを今回は申し上げておきます。
2点目について、エネルギーマネジメントは温暖化防止という観点だけではなく、地域経済循環の観点からも、今後の都市経営にとって重要な位置付けになると思います。また、手法について言えば、市有施設の断熱化、市内住宅の高断熱化については、太陽光等の創エネルギーに比べて、これまであまり日が当たってこなかった側面もあると思います。ぜひ今後、施策として積極的に取り組んでいただきたいと思います。特に、市有施設のエネルギーマネジメントという意味で、資産活用部の更なる頑張りにご期待申し上げまして、大阪維新の会、3番目の質問を終わります。ありがとうございました。