12月議会初日において、職員の給与条例の改定、市長・市議会議員等特別職の期末手当額のアップなどを内容とする議案が賛成多数で可決されました。議会中継の録画はこちらです(ウィンドウズメディアプレーヤー)。私の方で質問をさせていただき、反対をいたしました。

質問(花井慶太)

1. まず総務省による平成24年2月の経済センサスによれば、豊中市内の事業所数は全部で13587箇所そのうち従業員数50人以上の事業所数は361であり、約2.7%となっていますが、人事院勧告の前提となる給料実態の調査対象の事業所は豊中市内にいくら存在しているのか、教えてください。

2. 次に市長や議員等特別職の期末手当については、そもそも人事院勧告の趣旨が当てはまらないと考えますが、今回一般職職員と同様の増額をされています。そこで増額の根拠と特別職のうち市長と議員における具体的な増加金額を教えてください。

3. 給与改定については、減額については不遡及とする取り扱いですが、今回のように増額については遡及するとのことです。その取り扱いの差異についてご説明ください。

4. 先般、衆議院が解散されましたが、総選挙ではいわゆるアベノミクスの是非が争点の一つになると思います。雇用の創出などの効果が出ているとの見方がある一方、一部大企業や富裕層にしかその効果が及んでおらず、消費増税や各種負担の見直しなどにより庶民はとても苦しい生活を余儀なくされているということも言われています。そこでお尋ねしますが豊中市として消費増税があった今年4月からこれまでの市内の景況感をどのように捉えておられるのか。市民の暮らしに寄り添う豊中市として今回の条例改正については見送りも検討すべきとかんがえるが市の見解を教えてください。

答弁(総務部長)

1. 事業所数についてのご質問でございますが、人事院勧告の前提となる調査対象の豊中市内の事業所数は国から示されておりませんので把握しておりませんのでよろしくお願いいたします。

2. 市長、議員等、特別職の期末手当についてはこれまでも人事院勧告を基本として他市との比較や一般職とのバランスを考慮したうえで議会の議決を持って定めて参っているところでございます。
今回の改定についても一般職の給与改定の状況をふまえて提案しているところでございます。改定よる増額金額についてでございますが市長が27万3240円、議員が15万2400円となっております。

3. それから法律の遡及適用についてのご質問でございますが法的安定性の面から不利益不遡及という原則がございます。これは法が新たに制定されたり改正されたりした場合に不利益についてはその施行い前にさかのぼって適用されないというものでございまして、給料の減額があった場合にさかのぼって適用することは適当でないと考えております。人事院勧告もこの原則に基づいているものと考えておるところでございます。

4. 人事院の給与勧告は労働基本権の制約の代償措置として職員に対して社会一般情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有するものでございまして、公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡を図ることを基本に勧告を行っているものでございます。現地点での景況感だけをみて給与に反映させて改定をするということは適切ではないと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

討論(花井慶太)

市議案第99号から101号及び110号につき討論をいたします。

1. まず、今回の給与改定の目的の一つとして世代間の給与の配分を見直し若年層の給与水準を改善していくという点については一定の理解は示すものであります。

2. しかしながら国政では衆議院が解散され現政権与党の経済政策が選挙の争点のひとつになるといわれています。いわゆるアベノミクスの効果が一定みとめられるとしたとしても広く国民にいきわたっているとまでは言えないと思います。また内閣府が17日発表した今年7─9月期国民所得統計1次速報によると、 実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス0.4%、 年率換算マイナス1.6%となり、4─6月期に続きマイナス成長を記録し、日本経済の落ち込みは予想以上に進んでいたことが明らかとなったといえます。市民の方からは消費税増税などの負担増で暮らしが苦しくなっているというお声もよくおききします。その様な経済情勢の中、市民の暮らしに寄り添う存在である豊中市において税金を財源とする市常勤職員の給与とくに期末勤勉手当を引き上げることについては時期尚早と考えます。

3. また、御答弁では人事院勧告の前提となる給与実態調査の対象としての豊中市内の事業所数は把握されていないとのことですが、いずれにせよ調査対象になるような大きな会社はごく少数であり、このような大きな会社の給料の実態が良かったとしても、それが豊中市内にあるその他大勢の事業所に勤めておられる方々の実感と乖離するものであるとするならば、市民の暮らしに寄り添う豊中市としてはやはり市職員の給与水準とくに期末勤勉手当を上げていくことは時期尚早なのではないかと思います。

4. また豊中市の給与制度については技能労務職員の給与制度など改めていかなければならないことがありますが、その様な制度見直しを行っていくという理事者側の姿勢も現段階では明らかになっていません。このような現状にもかかわらず今回の条例改定がなされるとこれを受けて技能労務職の給与に関する規則も改定されるであろうことを考えると、今回の給与改定の前にしなければならないことがあるのではないかと考えます。

5. また先ほどの質疑でも確認いたしましたが、そもそも公務員の労働基本権の制約の代償措置としての人事院勧告制度の趣旨は市長や議員など特別職には妥当しないものであり、現段階で特別職の期末手当の引き上げることには特に強い疑問を感じます。

6. 基本的には人事院勧告準拠により公務員の給与制度を定めていくことについては一定の合理性はあると思いますが以上総合的に判断すると今回の市議案第99号から101号及び110号には賛成いたしかねることを申し上げて討論を終わります。