豊中市議会の本会議場

大阪維新の会の会派代表質問が行われました。多岐にわたり質疑が行われました。その中で今回は今後の財政運営についての質疑についての概要です。なお質問において出てくる、中期財政計画は市ホームページに掲載されています

今後の財政運営について

1問目

次年度当初予算における経常収支比率が99%であるとご説明いただいています。予算ベースの経常収支比率の推移分析、今後の見通しについてお聞きします。

次に中期財政計画における歳入面・歳出面でのそれぞれの取り組みの具体と、効果についての見通しについてもお聞かせください

また同計画の数値である【改革方向性の創出目標額】の内訳が昨年度と今年度分で大きく異なっています。具体的には①生産性向上の取り組み②扶助費等の伸び抑制・③予算配分・執行管理によって令和3年から5年について昨年度計画では計147億円、今年度計画では97.6億円を創出する目標額としており49.4億円減少しています。他方、税収等向上の取り組みによる目標額は昨年度3億円、今年度47.2億円で44億円増加しています。昨年度と今年度1年で大幅な変化があるがその内容と要因についてもお答えください

最後に、市長の施政方針説明要旨の最後に掲載されている「次期市長選挙に対する私の思いと決意」を拝読いたしますと、市債残高の削減できました、こうした取り組みで高い評価を得ることができましたという趣旨の記載があります。ただ有形固定資産減価償却率は中核市平均に比べ高く、老朽化対策への一層の投資が不可欠になります。市債残高は減らしたらから必ず評価されるというものではなく、適切な市有施設更新に伴う市債残高増は財政運営全体からみるとむしろ必要な場合もあります。そこで市有施設老朽化率が中核市平均より高いわが市における今後の市の市債残高の見通しと新たなストック指標による市債管理について現地点での市の考えをお聞かせください。

1問目答弁骨子

 まず予算ベースの経常収支比率につきましては、令和元年度94.9%、令和2年度が95.0%となっておりましたが、それ以降は令和3年度98.1%、令和4年度が99.0%となり、非常時の財政と認識しております。今後につきましては、予算時経常収支比率は他市の公表がなく比較が困難なこと、さらに固定値による目標設定が適切かといったこともありますことから、目標として設定するか、設定する場合はどのようなものとするか等に関し検討課題であると認識しております。

次に歳入歳出に係る点に関しまして、経常収支比率の観点から申し上げますと、経常収支比率につきましては、分子である経常経費充当一般財源のうち、扶助費充当額の伸びがこれまでも一貫しており、他団体も同様と考えますが今後の経常収支比率を押し上げる主要因でございます。

 その伸びの主な要因は障害者福祉費および子ども・子育て関連経費の伸びとなっており、これらの増傾向には不可避の側面がございますことから、これも全国自治体共通の傾向として、公債費の落ちで吸収してきたところでございます。

 その公債費もいずれ下げ止まりが想定されますことから、一方の要素である人件費と物件費をセットとしてコントロールしていく必要がございます。人件費・物件費は市の事業及び業務の状況を反映いたしますので、常に事業のビルド&スクラップや業務改革を進めてまいります。

 こうした分子の要素間で吸収するだけでは硬直化は防げませんので、分母である経常一般財源を伸ばす努力も必要と考えております。税収の向上のほか、地方財政制度の中で可能な限り一般財源を増やすことにつながる取り組みを継続してまいります。

 つぎに中期財政計画に係るご質問ですが、この計画は計画策定時点での地方財政制度や税制度の前提条件の中で、収支の見通しを行い投資額、財源創出額を一から設定しております。

例えば今年度改訂前後で、令和4年、5年における具体的な財源創出額を比べてみますと、令和4年度分につきましては改訂前で62億円、改訂後は59億円。同じく令和5年度分につきましては改訂前で61億円、改訂後は62億円と設定しております。必要とされる創出額に改訂年度において数値の違いがありますのは、先ほど申し上げましたような計画の作り方をしているためでございますが、だからと言って改革の手を緩めるという考え方はございません。

 また市債残高に関しましては、これまでも施設・インフラに係る必要な建設事業を実施しつつ、プライマリーバランスを意識し、地方財政措置のない一般単独起債は可能な限り抑制することで、残高を抑えてまいりました。

 今後も、建設事業において起債を活用してまいりますが、国補助対象分・緊急防災減災事業債はじめ地方財政措置ある起債を優先的に活用し、資産老朽化比率と市債残高の両方を抑制する方向でコントロールしてまいります。

 また新たなストック指標に関しましては、中期財政計画中の資産計画の取組におきまして、ストックベースのプライマリーバランスの黒字の維持、フローベースの負債比率の3年平均を7%以下とする指標を提示しており、それを踏まえた資産負債のコントロールを継続してまいります。

2問目=意見

まず①予算時経常収支比率が令和3年度、4年度に高くなっているのは非常時財政だからという市の認識、および②経常収支比率を押し上げる近年の要因とそれへの対応策の一般論ついて、また③過去、新・豊中市行財政改革大綱において目標とされた予算ベース経常収支比率95%という指標について、予算時基準では他市比較が困難であることにより現在においては目標設定することには課題があることも理解しました。財政構造の弾力性を図る指標とされてきた経常収支比率ですが、近年地方財政を取り巻く状況が変化しており、この指標をもってのみ弾力性を図ることは困難と思われますので、経常収支比率の固定値による目標設定よりも他の財政指標との組み合わせ分析等により市の行政需要への対応能力の程度を把握し市民や議会にも説明いただくことを要望いたします。

次に中期財政計画に関するご答弁は、目標額を毎年1から設定していることの説明と、財源創出目標額の総額の比較をされているだけで、なぜ内訳間に大幅な変化があるのかの説明になっていません。なぜ1年で税収等向上の取り組みの効果が44億も増えるのか。その他取り組みの効果額が50億弱も減ってしまうのか。その説明をされないのなら、毎年作成されている中期財政計画の信用性がなくなってしまうのではないかということを申し上げておきます。

 最後に市債残高については、現在ではこれを減らしたからといって必ずしも自慢すべきものでもなく、市のストックの老朽化対策との関係も見なければなりません。ご答弁については資産老朽化比率と市債残高両方を抑制する方向での種々の取り組みと、老朽化比率だけでなく複数の指標により精緻にストックの管理をしておられることについて理解をし、評価をさせていただいてこの項の質問を終わります。