1問目
今回は市立豊中病院の経営改善にむけた取り組みについてお尋ねします。
まず、市立豊中病院は診療報酬が診断群分類による包括算定となる、いわゆるDPC対象病院「Diagnosis Procedure Combination」の略で、Diagnosis(診断)とProcedure(治療・処置)のCombination(組み合わせ)。とのことですが、様々なデータ分析を経営改善にどのように活かされているのでしょうか。また、DPCの係数の一つである機能評価係数Ⅱの数値が向上することでどのようなメリットがあるか、また、機能評価係数Ⅱの7項目の概要もあわせて教えてください。

1問目答弁
 厚生労働省から示されるDPC機能評価係数Ⅱにつきましては、診療実績や医療の質的向上等を係数により評価されるもので、分析の結果、課題となる項目については、改善に取り組んでおります。診療報酬の算定にあたっては基礎額にこの係数を乗じるという方式で使われており、数値が高くなるほど、入院収入の増収に繋がります。次に、機能評価係数Ⅱの概要ですが、データ提出の正確性を評価する保険診療係数、在院日数の効率化を評価する効率性係数、医療資源投入量を評価する複雑性係数、様々な疾患の患者をどれだけ診療しているかということを評価するカバー率係数、重症な救急患者をどれだけ多く受け入れているかを評価する救急医療係数、地域で必要とされる医療を提供しているかを評価する地域医療係数、どれだけ後発医薬品を多く使用しているかを評価する後発医薬品係数の7項目で構成されています。診療報酬を算定する際には、これらの係数の合計係数を使用しています。 

2問目
機能評価係数Ⅱの数値が高いほど入院収入の増収につながるわけですが、では評価係数の数値、対象病院間での順位について平成26年度と平成27年度について教えてください。またそのような結果になった要因と今年度の対応について教えてください。

2問目答弁
 当院の機能評価係数Ⅱにつきましては、先ほどご説明しました7つの項目をあわせた数値で申しますと、平成26年度が0.0517、平成27年度が0.0513となっております。また、順位につきましては、全国のDPC対象病院約1400病院中、平成26年度は580位、平成27年度は577位であり、前年度との比較では大きな変化はございませんでした。
平成26年度においては、7つの項目のうち後発医薬品の評価係数が低かったため、後発医薬品への切り替えに取り組んだ結果、平成27年度は大幅に改善しました。しかし、平成27年度は、効率性係数が平成26年度に比べて数値が大きく下がりました。このため今年度につきましては、引き続き後発医薬品への切り替えを進めるとともに、効率性係数の評価基準となる平均在院日数の短縮に取り組んでいるところであります。

3問目
各年度で課題が生じ、これに対応をなされているとのことですが、データ分析で浮かび上がった課題を発見し、無駄な医療の削減、無駄な入院の削減等の実際の改善に活かすためには、病院が経営サイドと医師・看護師をはじめとする現場サイドが組織としてとして情報を共有するだけでなく、共に課題を認識し改善に取り組む必要がありますが、そのための体制はどのようになっているのでしょうか。

3問目答弁
データ分析で明らかになった課題につきましては、事業管理者・総長・病院長の三役と各診療科部長によるヒアリングなどを行い、当院の取り組むべき課題や方針を示しているところであります。今年度におきましては、とくに効率性の向上という観点から各診療科が平均在院日数の短縮に取り組んでおり、診療単価の増加に繋げるなど、病院経営への改善に活かしております。

4意見
 平成30年度にはDPC係数の一つである暫定調整係数が廃止予定となっており、その分、DPC係数における機能評価係数Ⅱの比重が大きくなるとされています。
 このような状況下ではこの機能評価係数Ⅱの向上を図ることが重要となります。
 ご答弁にもありましたように平成27年度は効率性係数が平成26年度に比べ大きく低下しているということで、評価基準となる平均在院日数の短縮に取り組んでいるとのことです。
 従来行われてきた手術前後の絶食などを減らし早期の退院につなげる「術後回復能力強化プログラムであるイーラス(eras)が医療費削減にもつながるとして欧米で普及し日本の医療機関でも導入されつつあるとのことです。
 こういったことにも積極的に取り組んでいただいて効率性係数の向上に取り組んでいただくようようお願いします。
 また平成26年度から機能評価係数Ⅱに後発医薬品指数が導入されています。市立豊中病院においてはこれまでも後発医薬品の利用促進につとめられてきましたが、より一層の利用促進をお願いいたします。
 DPCデータの分析は様々な業務の改善につながります。
医師・看護師の業務だけではなく 薬剤、栄養、リハビリ等コメディカルの業務改善や、地域連携の強化、具体的には紹介率・逆紹介率の最適化、など様々な場面で活用できます。
また医療機器の購入・更新には多額の投資が必要となりますが、DPCデータを分析することで購入が必要かの判断材料になることはもとより購入後その投資に見合った収益を上げられているのか検証できると思います
さらにDPCデータの分析によって同じ病名であっても医療機関によって診療内容にバラツキがあることが分かってくることから、他の病院との比較による経営改善も可能になってまいります。

 このようにデータ分析を行うことで明らかになった課題を 経営サイドと現場サイドが一体となって解決するために、事業管理者・総長・病院長の三役と各診療科部長によるヒアリングなどを行い、当院の取り組むべき課題や方針を示しているとのご答弁がありました。

 医師と情報共有し課題解決に取り組むことはもちろんのこと、経営効率化のためには先ほどあげましたコメディカル担当の方々を含めた病院全体での取り組みが必要となってくると思いますので、今一度、これらの方々を含めての情報共有および課題解決にむけた一体となった取り組みができる体制になっているか見直しをしていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、市立豊中病院がDPCデータ分析を徹底することで急性期病院としての経営の効率化を図っていただくことが、ひいては医療提供力の向上につながりますし医療費削減にもつながってまいりますので、引き続きのDPCデータ活用による経営改善をお願いいたします。