現在、市はブランド戦略の策定に取り組んでおられます。私は都市としてのブランド価値を高めるための戦略として「リノベーション」の考え方が重要と考えています。

リノベーションは元々は建築業界の言葉です。リフォームという言葉との対比で使われることも多いです。たとえば古くなったマンションの壁紙や床、キッチンやトイレの入れ替えなどをすること、いわば経年劣化したところを回復するのがリフォームといえます。これに対しリノベーションでは例えばマンションの一室をコンクリート部分にまではぎとった状態にしたうえで、新しく空間構築していく手法であり、全く新しい価値が創出される点がリフォームと大きく異なります。
今回はブランド戦略としてのリノベーションという観点から、空き家・空き店舗及び公園・広場について質問をさせていただきます。

これまでも議論されてきましたように、市内の空き家が問題となっています。
市は平成26年度に「豊中市総合的な空き家対策方針」を策定しています。そのなかで中古住宅の流通促進にむけて環境整備に取り組むとあります。また市内空き店舗についてもその活性化が課題となっております。

現在、住んでみたい街として人気の千里中央駅周辺などは新築マンションが建設されているが、その価格を見るとかなりいいお値段がするようです。高齢者の戸建てからの住み替えや相続等によって資産を持っている世帯、お給料のいいお勤めの方、医者、会社経営者、安定した身分である公務員の方々が購入している。普通の若い世代がローンを組んで購入するにはしんどいともいえます。若い世代では比較的築年数の経過した物件を安く購入し、新築マンションにはない自分に合った空間に作り変えるリノベーションが増えてきています。空き家については間取り、設備、内装などが古く現在のライフスタイルに合わない物件も多いのでリフォームではなくリノベーションを促進させることにより中古住宅の流通促進が進むと思います。

また店舗についても都市部では商店街の表通りは家賃が高いので少しはずれた古い建物を安く借りてリノベーションにより個性的な空間にして商売を始める若い方々が増えています。こういった事例が豊中市で増えていけばまちが面白くなり結果として豊中に住むことの価値が高まると思います。

このような空き家・空き店舗のリノベーションを促進させるための具体的な手法として公民連携事業としての「リノベーションスクール」の実施があります。

リノベーションスクールでは市内の具体的な空き家、空き店舗等を素材としてリノベーションに通じた講師の指導のもと受講生に様々な具体的な提案をしてもらいプランとして良いものは実際に実行していくものです。これにより具体的に空き家等に新たな価値が加わり、まちが変わっていくきっかけとなります。そこでスクールの開催についての市の見解をお尋ねします。1問目終わります。

答弁
①ご質問のうち、空き家対策に関するご質問にお答えいたします。
平成26年度に策定しました「豊中市総合的な空き家対策方針」では、これまで培ってきた質の高い住宅都市としてのイメージの承継・発展を目指しており、今後取り組むべき方向性として、「住宅の適切な管理の推進」、「中古住宅の流通促進」そして「管理不全空き家の改善・解消」の3点を位置づけております。
ご質問のリノベーションにつきましては、リフォームも含めて3点の方向性のうち「中古住宅の流通促進」における取り組み例として掲げており、重要な要素であると考えております。
本市におきましては、今年度から、事業者、市民公益活動団体等の多様な主体と情報共有や意見交換を行う場として「豊中市空き家対策連絡会議」を設置しております。
ご提案のリノベーション・スクールにつきましても、この連絡会議での意見や情報などを参考にしながら、中古住宅の流通促進に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

次に空き店舗に対するリノベーションの推進におけるリノベーションスクールの開催についてお答えします。
リノベーションスクールは民間の力を活用し、不動産の再生を通じて新しいビジネスを生み出す都市再生手法の一つとして、各地で実施され、商業の活性につながるものと期待されます。
そのような、民間主導の取り組みに際しましては、空き店舗を活用した新たなビジネスとしての可能性があることから、チャレンジ支援事業による専門家派遣や補助金を活用していただけるように、その情報提供につとめてまいりますのでよろしくお願いいたします。

意見

豊中の住宅都市としての魅力を高めるという意味では、空き家・空き店舗を若い感性で活用していただく必要がありますが、地代家賃や活用方法にオーナーと利用者の間に意識のズレがあると思います。その意味でわが市でもリノベーションスクールを始めることで、両者の意識の差を埋めていくことが重要と考えます。

豊中市の基盤となる価値すなわち都市ブランドとして「古くからの良好な住宅都市イメージ」がありますが、空き家が増えている現実を直視し、住宅都市としてのブランドを再構築するために「リノベーションによる空き家・空き店舗の活性化によるまちづくり」をする必要があります。そのご答弁にありましたような情報共有や意見交換を経たのち具体的な第一歩としてリノベーションスクールの実施を要望いたしましてこの質問を終わります。