1
公園・広場についてですが、この間、市内の公園を100か所以上見てまわりました。そこで感じたこと、利用者の方からいただいたご意見をもとに何点かお聞きします。
まず公園の配置についてですが、距離にして50メートルも離れずに設置されているところもあり、にもかかわらず施設として同じようなものであったりして計画性がないといいますか個性がないと感じました。このような設置内容になっている要因を教えてください。
また、夏に見て回ったこともあり、雑草の伸びがひどいところが多かったです。
砂場からびっしりと力強く伸びる雑草や、鉄棒が隠れるくらい伸びた雑草をみると悲しい思いがしました。また雑草に埋もれた羊やキリンの遊具も悲しそうな眼をしていたように思います。昨日の議論でもありましたが、やはり除草作業の回数が減っていることが大きいと思います。現在の年2回から10年ほど前の年3回の除草に戻すためにはおおよそどの程度の予算が必要となるかを教えてください。
答弁
公園が近接して設置されている主な要因は、都市計画法に基づく開発許可制度によるもので、一定規模以上の開発行為については、開発区域の面積の3パーセント以上の面積の公園などをその区域内に設置する義務が、開発者に課せられているため、計画的に配置されない公園が設置されることになります。また、すでに市街化されている本紙では小規模な開発行為が多いことから、この制度によって、同じような規模の公園が設置されることになり、公園施設についても、類似したものになっております。また除草の回数を年2回から年3回にした場合、概算で約1千5百万円程度の増額となる見込みです。
意見
確かに都市計画法に基づく開発帰属公園や公園の統廃合を原則認めない都市公園法のあり方など法律上の課題もありますが、公園の配置や管理方法、人員体制の見直し、後で述べます公民連携事業の推進等により除草等の公園の維持管理費用の捻出を検討していただくようお願いいたします。
2
つぎに公園のトイレについてお尋ねします。最近新しくできたトイレはバリアフリーにも配慮して整備されています。しかし公園によっては更新されずにかなり老朽化して治安上の観点からも危険なものも多いです。たとえば、既存のトイレがある以上地元の要望があれば必ず更新していくのか。このことと関連して今新たにトイレを設置する基準について公園の規模というものはあるのでしょうか。またトイレ一か所あたりの更新費用はどの程度でしょうか?
答弁
公園の既存のトイレにつきましては、原則として、地域の方が撤去を望む場合を除き、国からの補助金を活用しながら、計画的に更新を進めているところです。また1か所当たりのトイレの更新費用については、設置箇所の状況によって差がありますが、概ね7百万円から9百万円でございます。
次に新たにトイレを設置する基準でございますが、原則として、面積が1ヘクタール以上の公園を設置対象にしておりますが、設置することによる防犯面などのデメリットもあることから、地域住民の方の賛同も必要としているところです。
意見
ご答弁いただいた現在のトイレ新設基準に満たない規模の公園に現在トイレが設置されており、今後の更新や維持管理について課題があると考えます。市有施設の在り方の見直し一般にもいえることですが、今あるものをすべて更新していくという考え方は安易にとるべきではないと考えます。
3
さきほども申しましたが公園に個性がなく、どこも同じような感じのものが多いです。市内に公園は児童遊園も含め500弱はあるのですから、それぞれの公園に個性を持たせていくこともかんがえるべきではないか。バスケや、テニス壁打ちのある公園、ドッグランの可能な公園、ハンモック使用可能な公園、読書に最適な公園、リサイクルバザーやフリーマーケットのできる公園、地域の菜園ができる公園などさまざまな公園リノベーションを行うべきと考えますが市の見解をお聞かせください。またプレーパークについてもお尋ねします。豊中のような都会の中で育つ子供たちは、自然の中での遊びをする機会が少ないです。あえて遊具等のないなかで、たき火や木登りなど自然のなかで遊ぶ場、いわゆるプレーパークを既存公園内で設けることも子育て支援の観点からも必要と考えます。市のお考えをお聞かせください。
答弁
公園毎に特徴を持たせた公園づくりを行ってはどうかとのご提案につきましては、開発行為などで設置された小規模な公園が多い本市におきましては、設置できる施設の種類や数が限られることから、困難であると考えております。しかしながら、公園の改修や新たに公園を整備する際には、遊具などの公園施設の整備内容についても、地域の皆さん方のご意見をお聞きし、その意見を反映させることで、魅力的な公園となるよう努めてまいります。
またプレーパークとは、遊び場の禁止事項を少なくすることで、子供たちが想像力を使い、工夫して、遊びを作りだすことのできる遊び場のことで、例えば、子供たち自身が、廃材を使って遊具を作ったり、たき火をして料理をしたりすることができる場所のことですが、その整備や運営には、子供たちの安全確保のために、大人の指導員の育成や常駐、近隣住民の理解などが課題であると考えています。
意見
現状維持や既存遊具の更新に追われているとはおもいますが、いちど立ち止まって今の公園が本当に利用されているのか、だれにとっても中途半端になっていないかリノベーションの必要性がないのか検討していただければと思います。
4
次に公園の芝生化・千里中央駅前に芝生の広場を設けることについて
豊中では基本的に土の公園ですが、芝生ですと子供が安心して走り回れます。また公園は都市におけるオアシスであり、芝生ですと大人にとっても魅力的な空間となります。
このような観点からすべてとは言いませんが現在の土の公園を芝生公園にリノベーションしていくべきと考えるが、市の見解を求めます。
また広場でいえば千里中央地区では明らかに緑が少ないと感じます。千里中央駅は住んでみたいまちで上位にランクされますが、芝生広場を設置できれば都市イメージは大きく向上すると思います。千里中央地区は基本民有地であることから難しいかもしれませんが、市のお考えをお聞かせください
答弁1
現在、ふれあい緑地や野田中央公園など一部の公園を芝生化しておりますが、通常の広場と比較し、その維持管理費用が増加するため、すべての公園について芝生化を進めることは困難であると考えております。しかしながら、芝生の持つ快適性や環境面・景観面などにおいて効果があることは認識しておりますので、費用対効果を十分に検討したうえで、芝生化の可能性を見極めてまいります。
答弁2
今年度、千里中央地区の東町地区地権者で構成する千里中央地区活性化検討会におきまして、地区の活性化について議論を行っているところでございます。議論の中でも、まちの入り口ともいえる駅前において、憩い・賑わい・上質・安心など、多様な価値を感じることのできる魅力あるまちづくりが、周辺に広がるまちのイメージ向上につながり、互いに相乗効果を期待できるのではないかといった意見もあり、また、その一つの具体例として、駅前で緑を感じることができる工夫も有効ではないかとの意見もあるところでございます。
今後とも、検討会などの場におきまして関係者の方々と、人が集え、緑の感じられる広場など、まちを訪れる方にとって、魅力あるまちづくりにおいて議論を深めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
意見
豊中の住宅都市としてのブランドを高めるためには家と学校・職場以外の公園・図書館などいわゆる公共的な空間の充実を図ることが必要ですが、芝生化により公園・広場のクオリティーを高めることもその観点からきわめて重要であります。1000平方メートル程度の街区公園クラスの公園を含めて原則芝生化している他市事例もあります。ご検討くださいますようお願いします。
5
公民連携事業による公園のリノベーションについて
千里中央公園の展望台は老朽化が著しいですが、ここからはとても良い眺めを得ることができます。公民連携事業により商業施設の誘致も含めて展望台付近のリノベーションを行い収益を上げることはできないでしょうか。
答弁
千里中央公園の展望台につきましては、千里ニュータウンの開発事業の中で昭和40年に、当時の財団法人千里開発センターにより整備された後、本市に引き継がれたものでございますが、老朽化が進んでいることから、まず、耐震性や劣化状況などを調査し、その結果を踏まえて今後の対応方策について検討したいと考えております。ご提案の公民連携事業につきましても、その対応方策の中でその可能性について検討してまいりたいと考えております。
意見
千里中央公園展望台付近や、今回は取り上げませんでしたがふれあい緑地などは公民連携事業の推進により利用者の満足度を高めつつ収益を上げそれを公園の維持管理費用に回せる可能性をもっています。ぜひ実現の可能性を探っていただきたいと思います。
老朽化の進む公園をただ更新するだけでは現代社会のニーズに合った公園を提供することはできない時代です。いま公園のあり方を根本的に見直す時期来ています。公園の在り方を子育て支援やコミュニティー支援の見地、住宅都市としての格を高めるいわゆる豊中ブランドの見地など幅広い見地から見直す必要があります。