9月議会個人質問では公公連携について質疑を行いました。
①北摂での自治体間連携②自治体間ベンチマーキング③他自治体との人事交流の3つの観点から質疑を行いました。
以下質疑の概要です。
1-1
公公連携についてお尋ねします。
今回は西宮・尼崎・豊中・吹田のNATSナッツではなく北摂エリアでの自治体間連携を中心にお尋ねします。
まず北摂というエリアの価値を市長はどのようにとらえておられるかお聞かせください。
1-1 答弁(部長答弁)
○ 北摂地域は、緑や自然が多く、観光資源にも恵まれ、さらに交通の利便性や住環境も良いことなどから、多くの方に住む場所、訪れる場所として選ばれている地域であると考えております。
○ このことは、豊能地域と三島地域を合わせた北摂地域の人口が、大阪市を除く府内の他地域の5年前人口と比べ、唯一増加していることにも表れております。
1-2
ではいまお答えいただいたような北摂エリアの価値を高める必要性についての認識や方向性、北摂市長会等での長内市長のお取り組みについて教えてください。
1-2 答弁(部長答弁)
○本市をはじめ、北摂地域の各市、各町は、地域性や地理的条件などそれぞれの強みを活かしながらブランドカ向上に取り組んできましたが、広域連携による相乗効果を図りながら、北摂全体のブランドカ向上を図っていくことが圏域自身の価値向上につながるものと考えております。
○北摂市長会では各市の課題や取組みなどを共有するとともに、各市長からも北摂ブランド向上に関する活発な意見も出ており、今後も議論が進められていくものと考えております。本市といたしましても、外部に対する積極的なPRを検討しながら、北摂ブランドの更なる向上に取り組んでまいります。
1-3
これまでは北摂各自治体はそれぞれの魅力を高める取り組みをしてきましたが、今後は北摂全体の価値を高める取り組みを通じて構成自治体の価値を高める取り組みも必要になってくると思います。北摂市長会での活発な意見がどのようなものであるかとても関心のあるところです。各自治体間で北摂エリアの価値というものを今一度議論していただければと思います。
吹田市の後藤市長のあるインタービュー記事を見ると
2-1
公公連携の二つ目は自治体間ベンチマーキングです。まず先般公表されました豊中市中期財政計画10ページには生産性向上の取り組みとして業務の効率・標準化(他団体ベンチマーク)とあります。まずその内容について教えてください。
2-1答弁
本計画において記載しております「業務の効率・標準化(他団体ベンチマーク)」につきましては、中核市や近隣市などの他団体と、同様の目的を持つ業務において、その内容や進め方を比較分析し、必要に応じ取入れ、効率化及び標準化を図るものでございます。
2-2
この取り組みは非常に大事な取り組みと考えますが、この取り組みをさらに強化することは出来ないでしょうか。たとえば東京都町田市・八王子市等では自発的な自治体連携によって、自治体間ベンチマーキングを実施しています。参加自治体は法令で定められ人的資源の投入量が多い基幹業務につきプロセス単位に分解して条件をそろえたうえで稼働時間、業務処理件数、コスト等を比較し見える化して分析をしたうえでベストプラクティスを検討しています。そして参加自治体での個別最適化さらには、参加自治体間でのシステムの共通化や制度運用の見直しなど全体最適化図ることを想定しています。
豊中市の中期財政戦略にいうところの他団体ベンチマークからさらに進んで、たとえば北摂近隣市との連携により、基幹業務については各市間で相互に事業を比較分析しやすいようにいわゆる各市の事業評価シートの様式や指標を一定範囲での共通化を行ったり、参加自治体間での全体最適化を図ったりする形での自治体間ベンチマーキングを検討できないでしょうか。
2-2答弁(部長答弁)
事業評価シートや他都市との指標の統一については、それぞれの都市の評価に対する考え方の違いから難しい点もあると考えますが、個別の同種事務事業の他都市との比較や町田市のような自治体間ベンチマーキングによる参加自治体間での全体最適化については、システム統合等による業務の効率化なども考えられますので、その手法等について調査研究をしてまいります。
2-3
ぜひ北摂市長会なども通じて長内市長には、市が行う他団体ベンチマーキングを広域での全体最適をも目指す自治体間ベンチマーキングの取り組みなどに発展させていただきたいとお願いいたします。
3-1
公公連携の最後は、人事交流です。経営戦略方針2020によると人材育成の推進において他自治体との人材交流の実施とありますが、どのような観点・手法で進められるのか。
3-1答弁
・職員の人事交流や派遣につきましては、これまでも国や大阪府等と必要に応じ、実施してまいりました。
・他自治体や民間事業者等との人事交流につきましても、新たなノウハウや知見を習得することにより、組織の活性化を図る観点から相互交流を基本に取組みを進めていきたいと考えております。
3-2
相互交流、すなわち市が特定の自治体に個別にアプローチして個別の交渉で進めていく、となると、人事交流の実施数が限られる可能性があります。そこで複数自治体間たとえば北摂地域の自治体の連携により人事交流を積極的に行うための仕組みづくりをすることは検討できないか。
3-2答弁
・人事交流につきましては、交流しようとする組織がそれぞれにおいて、有益性を確保する必要がありますので、個別に対応し、調整していくこととなります。
・複数自治体間での人事交流につきましては、中核市市長会において、中核市のもつ権限等に対するノウハウ獲得や職員の資質向上を目的に相互協力による人事交流を行うことにより、市政運営の強化と人材の育成につなげる人事交流事業を進めておりますので、このような既存の枠組みを活用してまいりたいと考えております。
3-3
この質問をするにあたり複数の職員さんにお聞きしましたが外に出て経験を積み成長する機会があれば考えてみたいという方が思いのほか多かったです。
優秀な職員さんをこの人材不足の中つなぎとめるためにも、こういったこともご検討いただきたいと思います。
ご答弁では個別の対応だけでなく、中核市市長会の仕組みを活用とのことで、できるだけ多くの実績を作っていただきたいと要望します。
また、北摂地域の人事交流の仕組みづくりを提案しましたのは、①先ほどの北摂エリア全体の価値向上といった観点からの公公連携②北摂の自治体間ベンチマーキングという公公連携を実施するにあたっても得られるものが大いにあると考えるからです。長内市長にはぜひ北摂市長会等を通じて、北摂自治体間での人事交流にも取り組んでいただきたいと要望します。