子育て支援に関する個人質問の概要です。基本保育時間については昨年に引き続き質疑を行いましたが、コロナ禍や延長保育料の影響がどの程度あるのかについても検証する必要があると思います。
1―1
市はデジタル・ガバメント宣言・戦略のもと、子育て支援業務についても種々デジタル化に取り組まれておられると思います。たとえば大阪府下でいえば堺市では保育施設への入所申込みについてすでにオンライン申請対応をしておられますが、豊中市において、入所申込みのオンライン申請は対応しているでしょうか。また、委託事業においてもできるだけ、事業のデジタル化に取り組んでいただく必要があります。先日見学いたしました、ファミリーサポートの会員登録説明会では、制度紹介DVDの視聴や職員さんによる制度の説明が1時間以上あり、その後個別の登録手続きを行います。説明会では、お子様が泣き出し、説明を聞けてなかったのではと思われる方もいました。また複数の乳幼児を抱えておられる方から特定の時間に説明会に行くこと自体かなりのご負担との声もいただいています。DVD視聴やスタッフによる説明は毎回同じ内容が多いので、登録希望者がオンラインで視聴できるようにすることはできないでしょうか。また説明後の登録手続きについてもズーム会議システムなどをつかったオンライン化はできないでしょうか。
1-1市答弁骨子
まず、入所申込手続きにつきましては、公立こども園の1号申し込みや、保育施設申込みの継続確認を電子申請にて行っております。
現在、国において保育システムも含めたシステム標準化が検討されておりますが、それまでの間の対応として、令和4年度中に市の電子申込システムから申し込みができるよう関係課と協議を行っているところであります。今後も国のシステム標準化の動きを注視して対応をしてまいります。
次に、ファミリーポートセンターにおける会員登録説明会につきましては、現在対面で実施し、登録・利用にあたっての要望等を個別に聞き取り、そこで得た情報等を加味して、依頼会員と援助会員のマッチングを行うことにより、安全・安心な援助活動につなげております。事業内容等の説明部分につきましては、確実な伝達は必要にはなりますが、登録希望会員の負担軽減のため、オンライン化も含め、実施手法を検討してまいります。
1-2意見
保育施設の入所申込手続きのオンライン申請を次年度ぜひ実現していただき、受付後の市の事務負担の大幅な削減につなげていただきたいです。ファミリーサポートなど委託事業におけるデジタル化については保護者負担軽減の見地からも対応していただきたいと要望します。
2―1
多胎児世帯への支援について①多胎児家庭育児支援事業②ファミリーサポート利用補助を行われていますが、それぞれの支援内容、趣旨の違い、利用状況についてまず教えてください。
2-1市答弁骨子
支援の内容につきまして、多胎児家庭育児支援事業は、保護者同伴のもとで授乳支援やおむつ交換などの育児援助、日常の掃除や洗濯などの家事援助、健診や生活必需品の買い物などの外出同行の支援を行っています。次に、ファミリ-サポ-トセンタ-利用料補助につきましてはファミリ-サボ-トセンタ-事業を活用し、利用料を補助することで、兄弟ケースの送迎や援助宅での預かりなどの支援を行い、多胎児家庭育児支援事業を補完しております。事業の利用状況につきましては、令和3年12月1日現在、多胎児家庭育児支援事業は、多胎児世帯数113世帯に対し、登録者数35世帯、内25世帯が利用し、ファミリーサポートセンター利用補助につきましては14世帯の利用申し込みがございます。
2-2
ファミリーサポート利用料補助事業については、保護者が多胎児と一緒にいることを前提にしている多胎児家庭保育支援事業を補完する内容とのことです。ただ利用状況については、多胎児家庭保育支援事業に比べて低調かと思います。通院やリフレッシュにも使えるとホームページに記載がありますが、支援者一人に対しお子様一人の預かりといった制約があることから援助会員さんとのマッチングが難しく利用のハードルが高いと思われます。実際、使いづらいといったお声も保護者の方からいただいています。民間サービスだとこのようなケースでも比較的すぐに利用できると思いますし、市の事業としては一時保育事業やショートステイがあるようです。そこで、このような民間サービス利用や一時保育事業等の利用に対する補助という形での支援はできないでしょうか。また、現在は多胎児世帯支援となっていますが、例えば年子のお子様を抱えている方にも支援を必要としている方はいらっしゃるかと思います。今後こういった方へも支援事業を広げていくことは検討されるのでしょうか。
2-2市答弁骨子
多胎児家庭への支援としては、多胎児の保護者の抱える心身の不調や育児不安などを軽減し、より安心して子育てできるよう、セーフテイネットの視点も採り入れ保護者からの相談等も受けながら育児•家事を援助する伴走型の支援を主軸として実施しております。
レスパイトを理由とする場合を含む子どもの預かりについては、一時保育事業や子 育て短期支援事業で対応しておりますので必要な時に利用していただけるよう、あら ゆる媒体を活用し、わかりやすく利用案内を行ってまいります。利用の補助などにつき ましては多胎児家庭に限らず、子育てにおける困難さの度合いなどにより、優先度を考慮しつつ、必要な支援を手法も含め、調査•研究してまいります。
支援対象の拡大につきましては、多子家庭におきましても育児に関する負担感は相当であると認識しております。そのため、国の「市町村における訪問型支援の拡充」 を踏まえ、まずは特に支援を必要とする0歳から就学前の家庭を対象に広大していくことを健康医療部と連携し、その仕組みについて検討しております。
2-3 意見
始まったばかりの事業ですが、多胎児家庭保護者や小さなお子様を複数育てておられる保護者の実際のお声をしっかりと聞き施策に反映してほしいと要望します。
3―1
基本保育時間について以前の議会質問時から実態調査等行っていただいているでしょうか。子育て支援政策として基本保育時間の30分繰り下げ、または以前のように18時から18時半までの延長保育料を徴収しない形に戻していただくことはできないでしょうか。
3-1市答弁骨子
令和2年9月定例会では、延長保育料の見直し前にあたる令和2年2 月の公立こども園1園あたりの平均値で、午前7時から7時半まで の利用は約8人、午後6時から6時半までの利用は約2 4人と答弁いたしました。
その後、本年3月から6月及び11月の1園あたりの平均値を調査した結果は、午前7時から7時半までの利用は6人から8人、午後6時から6時半までの利用は5人から7人でございました。
この要因として、令和2年4月から基本保育時間を超えて登降園された場合に延長保育料が発生するといった内容に変更したことにより、18時までに降園されるケースが増加したことや、コロナ禍により時差出勤や家庭保育に協力いただいているケースが挙げられるのではないかと考えております。
基本保育時間の変更や延長保育料の取扱いについては、今後も引き続き、民間無育施設を含めて調査研究する必要があるものと考えております。
3-2 意見
実態調査では、コロナ禍、延長保育料の見直し等を理由に午後6時以降の利用が急減していることはわかりました。基本保育時間は、保護者の生活・就労実態から基本的には決めるべきと考えます。民間園の実態調査も行っていただくとともに、保護者からアンケートをとっていただくなど引き続き検討していただくよう要望します。