豊中市議会の本会議場

来年3月末にて豊中市は中核市移行10年を迎えます。中核市移行の振り返りと、コロナ禍においても大きな役割を果たした保健所、中核市どうしの都市間連携であるNATSについて質疑を行いました

1―1 これまでの検証について。
この年度末で豊中市は中核市移行、満10年を迎えます。
中核市移行に伴い新たに付加される事務経費については普通交付税の基準財政需要額に算定されることで財源措置されているので財政的は問題ないということがよく言われますが、わが市において実際に必要な経費との乖離はないでしょうか。またこういったことを含め10年間の検証をするべきと考えますが、市の見解をお願いします。

1-1市答弁骨子
 中核市移行に伴い新たに必要になる費用につきましては、決算 ベースで約15億5,000万円に対し、普通交付税の増加が約14億9,000万円であり、想定どおり必要経費は手当できたものと考えております。
 中核市移行後も、一般会計の黒字を維持していることから、地方 交付税制度による財源措置とともに権限を活かした都市経営を進めることで、中核市移行に伴う財政的マイナス面はなかったものと認識しております。
 令和4年度で中核市移行から10年を迎えるにあたり、ふりかえり、総括を行ってまいりたいと考えております。総括につきましては、財政状況はじめ、成果や課題等につきまして、定性的・定量的の両面から行ってまいります。

1-2意見
市の権限となった事務につき地域の事情に応じた丁寧な対応ができた、といった定性的な検証だけではなく、例えば市に保健所があることで新型コロナウィルスのクラスター発生率を一般市より抑制できたのか、といった定量的な検証を、その手法を十分に研究していただいたうえで行なっていただき、中核市のメリットを実感できる検証にしていただくよう要望します。

2―1 保健所について
日本公衆衛生協会の中核市保健所の課題と可能性についての研究報告書、これは分担事業者として豊中市保健所所長が取りまとめられたものですが、今回は報告書作成時に行われたアンケートに対する豊中市保健所の回答の中から2点お聞きします。
まず①検査室の高額機器の購入費や維持費の確保が課題であるとのことですが、機器によっては使用頻度が高くない場合もあるのではないか。その機器を使う検査を近隣自治体から委託を受けることなどで機器の有効活用・経費捻出に繋げられないか②コロナ対策における府との関係については、いわゆるオール大阪体制のもとで、報道機関への事例公表、大阪府のベッドコントロールのもとでの入院医療機関の確保や実際の運用調整、また多くの課題について中核市の独自の動きが先行し、市として問題解決を図った後に府から新たな施策について提案があり身動きが取れなくなることもあったことなど、ご苦労されたことがアンケートからうかがえます。中核市保健所として克服すべき課題について、広域性をあげておられ、これについては府との連携を切らすわけにはいかず、「程よい程度でのお付き合い」を続けるしかないとされています。「程よいお付き合いというのはどういうものか」市保健所と府とのあるべき関係性について率直にお聞かせください。

2-1市答弁骨子
 所有している検査機器については、定期的に実施する検査だけでなく、 食中毒や感染症の発生時など緊急時に使用することがあります。そのため、使用頻度に関わらず、常に使用できる状態に備えておく必要があります。
また現在、水質検査など一部の検査については、尼崎市立衛生研究所に 委託しており、近隣自治体との協力体制をとっておりますが、今後も近隣自治体と連携を図ることにより、機器の有効活用について検討を重ねて参ります。
 中核市の保健所は、市民の感染状況を直接的に把握し、必要な対策を迅速に取ることが出来るメリットがあると考えています。
中核市だからこそ先駆的に取り組めることがあり、また、取り組む役割があると考え、コロナ禍においても知恵を絞り取り組んできました。
一方大阪府は、中核市が取り組んでいる先駆的な取り組みを普遍化、標準化し、広域的に取り組めるものに組み立てる役割があると考えます。
感染対策は、広域的かつ迅速に対応することが重要であるため、今後も本市保健所としては、モデルとなるような取り組みを意識して行いながら大阪府との良好な関係を維持し対応していきたいと考えています。

2-2
率直なご答弁ありがとうございます。確かに府との関係には難しいところもあるようですが、市が保健所を持つことのメリットを生かし引き続き市民の命と健康を守るためにご尽力いただきますようお願いいたします。

3―1今後の展開・課題について まず、この10年間で徐々に大阪府下でも中核市が増え7つになっていますが、このことにより生じている課題はないでしょうか。

3-1市答弁骨子
中核市が増えたことによる課題はありませんが、中核市が増えることで、中核市間での情報共有、連携の強化など、本市だけでなく、その他府内の中核市にとってもメリットになると考えて おります。

3-2
特に課題はないとのことですが、たとえば豊中市内でも増えているキッチンカーですが、豊中市保健所で営業許可を取っているが、府下政令市や中核市でも営業したい場合、市ごとに追加で許可が必要というのは事業者目線で言うと不便極まりないといえます。また屋外広告業については、中核市がなければ府の登録だけで済んだところが、府下中核市内で屋外広告業を行う場合それぞれの中核市ごとにわざわざ届出がいります。中核市が増え、それぞれに府から権限がうつることで、事業者に新たな負担を強いていく側面があるといったことについては課題だとおもいますので、なかには近く改善されるものもありますが、引き続きこのような視点での検証もしていただきますよう要望します。 次ですが先般日経グローカルという雑誌に中核市連携NATSについての記事が掲載されていました。すこし引用しますと現在の吹田市長と豊中市長はいずれも維新の候補を破って初当選し西宮、尼崎の市長も維新とは違いリベラルな考えを持つ。そんな中、NATSに対しては大阪維新の会に対する防波堤との見方もあるそうです。このことについての市長の見解をお聞きすることはしませんが、①NATS自体の協定等がなく、すすめていくことの是非②属人的でどこかの市長が交代すると空中分解するのではという懸念③周辺市を含めたグレーターNATSという考えについて、市の見解をお聞きします。

3-2市答弁骨子
 NATSは、隣接する中核市が、それぞれの自治を推進しながら、各市の持つ強みや特性を相互に活かすための枠組みです。協定等による規定はありませんが、規定がないからこそ、様々な分野での柔軟な連携が可能になると考えています。個別の取組みを進めるにあたり、必要が生じた場合には、状況に応じて個別の協定や覚書の締結をしております。
 NATSの4市については、人口規模や抱えている課題など共する部分が多い点や、互いに隣接しているという立地条件から、自治体間における連携や施策の情報共有は必要不可欠であるため、NATSの枠組みは今後も維持されるものと考えてお
ります。
 グレーターNATSにつきましては、中核市以外の4市の周辺市にも拡大するという考えですが、現段階では具体的な検討は行っておりません。

3-3意見
大阪・神戸という大都市の衛星都市としての性格を有する4市には共通課題も多いうえに、互いに隣接しているので連携が必要ということはおっしゃる通りだと思います。グレーターNATSというように広げることなく4市で連携の効果を出していただくことが大事だと思います。ただ、市として取り組まれている以上、市民の皆様に説明するためにも一定の基本的協定はあったほうが良いのではないかと思います。最後にこの記事によると、吹田市長としては「最初から維新の防波堤といわれたが、維新が入ってきても全然かまわない」とのことでとても安心しました。党派を問わず大事な取り組みだと私は思うからです。ということを申し上げて大阪維新の会4番目の質問を終わります。